敏感な不登校生徒の扱い

不登校になると

学校で授業を受けられないので学力がアップしません。

不登校生徒は年間に30日以上も学校を欠席するので学力の低下は避けられません。 たまに風邪をひいて数日休むだけでも授業についていけなくなる生徒もいるわけ ですし、1割以上の授業を欠席する不登校児は人並み以上の学力を身につけること は当然きびしくなるでしょう。 学校で授業に参加しない分自宅で勉強をして取り返そうとはしても、優秀な家庭教師 でも雇わなければ普通に通学している生徒に追いつくことはできません。 自宅にいながら学校と同じだけの勉強のする、これは簡単ではありませんしその時間 家庭教師を派遣してもらうのも金銭的な負担は大きくなります。 不登校の生徒が自宅で勉強しようと思ったら基本は自習のみになるので、同じ時間 机に向かっていても黒板の前に先生が立っている教室よりも効率は著しく低下する、 これはどうしようもない事実なのであります。 よほど生まれつき知能が高い生徒でなければ、不登校になった時点で人並み以下の 学力しか備えることのできない環境に置かれたことになるのです。 あまり学問に興味がない生徒でも、毎日教室でクラスメイトと授業を受けていれば 一定の学力を身につけることができます。 あんまり頭脳の回転が良くない子供でも全日制の学校に毎日登校していれば、 幼い頃に神童と呼ばれていた現不登校児よりも優秀な成績を修めて卒業できますので、 毎日学校で勉強することはとても大きな意味があるのです。 それができなくなる不登校はほんの短期間でも成績に響きますし、一度遅れたら その後の授業についていけなくなる場合もあり、学力の低下に拍車がかかります。 最初は他に理由があって学校を休みがちになった生徒がなんとか復活して登校 するようになったとしても、今度は授業についていけないからという理由でまた 登校拒否をするようになる事例もあります。 いじめが原因で学校が嫌いになる生徒が多い、そう思われていますが最近では 成績が下がったことを気に病んで「面白くないから行きたくない」と言い出す生徒 も増えているのです。 いったんそうなってしまうと解決方法は学力をアップさせるしかなく、その近道 が登校して授業を受けることなので、ジレンマを抱えて立ち行かなくなるのです。 成績が下がったせいで不登校になる生徒は、その分野に自信を持っていたために 大きな挫折を味わって精神的にも立ち直ることがなかなかできなく、不登校の期間 が長引けばそれだけ成績も下がってますます復活の可能性も下がっていきます。 このように授業を受けることを放棄する不登校はほぼ確実に学力を低下させますが、 それをリカバリーする方法が全く無いわけではありません。 本人にやる気が戻って、熱心に勉強しようという意欲さえあればクラスメイトに 追いつくことは不可能ではありません。 問題はその気にさせることで、これがなかなか上手くはいきません。 不登校で部屋に閉じこもっている生徒に「暇でしょ、勉強でもしたら?」というのは ご法度、学校を連想させるワードは極力さけるべきとされています。 でもなんとか本人がやる気になったのなら、いきなり登校して授業を受けても 何時間ものブランクがあるので戸惑うだけですから、それまでの遅れを取り戻す 手助けをしてあげましょう。 学校ではどこまで授業が進んでいるのか、そこまでの内容を自宅学習できるように 先生に相談し、みんなが受けている授業についていける程度の学力を身に付けて からでなければ戦線に復帰するのはやめたほうがいいでしょう。 そのための方法はいくつかありますし、努力さえ惜しまなければ諦めるのはまだ 早いと言ってくれる先生の力強い言葉も生徒をきっと支えてくれます。